【島根県 隠岐島前病院より】離島医療の実際と学び~本人(患者さん)が望むこととは?~(岡山県 看護師10年目)

2023.08.14
離島医療の実際と学び~本人(患者さん)が望むこととは

離島医療の実際と学び~本人(患者さん)が望むこととは

隠岐島前病院に来て2ヶ月が経とうとしています。

私はRIKAjobというシステムを使って島前病院に来ています。
入職した時の様子や感じたことをお伝えできればと思います。

入職時には丁寧に1週間かけてオリエンテーションをしていただきました。
院長や看護部長からのお話もあり隠岐の島の中で島前病院がどんな役割を持っているのか頭で理解することができました。

入職2日間は外来を見学し訪問看護に同行させてもらいました。

外来2日目に、担当者会議と呼ばれるものがありました。通常だと患者さん個人に対し院内のスタッフに加え、患者さんのケアマネジャーさんや外部の訪問看護さんを交えて話すイメージでしたが、島前病院では、院長・医師・看護部長・外来看護師・病棟看護師・薬剤師・MSW・リハビリスタッフ・社協ケアマネジャー・各施設スタッフ・診療所の看護師・福祉用具業者が参加し、みんなで島内に居るちょっと気になる患者さん(入院しているいないに関せず)について連絡や報告、相談をされていました。

これだけのメンバーが月に1回オンライン上で情報交換を行われており地域で地域に住む方々を支えている感じが伝わってきました。

その中で印象に残ったのは、主介護者が入院されるので、その間はレスパイト入院しかないか…という相談がありました。私は介護者が居ないならレスパイトか施設へショートステイなど在宅以外の方法しかないだろう…と思っていました。

しかし、過去の入院でせん妄を起こしてしまった経緯を含め院長から「本人はどうしたいのかな?入院が強いストレスになるなら何とか地域で支えて在宅生活を続けられないかな?」と言うことでした。

「本人はどうしたいか」という言葉を聞いて今までの自分は「本人がどうしたいか」を考えられていただろうか?できないと決めつけて総合的に見ていいと思う方法をとっていただけなのではないか?

院長の言葉に、ハッとしました。

そこからは、患者さんと関わりのある方々から入院はやはり大きなストレスになるので避けたい、本人も望んでいないとの事で、どうにか自宅で過ごせるよう話し合いが進められました。

上記はその一例ですが、病棟勤務が始まってからも度々「本人はどうしたいかな?何がこの人にとって幸せなんだろう?」と話すことがあります。そこには病棟看護師も外来看護師も関係なく患者さんにとってのより良いを模索する姿があります。

そんな時、この病院に来てよかったなと思います。本土に比べると、訪問看護や訪問介護が充実しているわけではありません。今あるものの中で患者さんの最善を考える。まだまだ学ぶことがあることを痛感させられます。
今まで見ているつもりで見れていなかった患者さんの想いへの向き合い方をしっかり学んでいきたいと思います。

離島医療の実際と学び~本人(患者さん)が望むこととは

~島根県にある隠岐島前病院は3つの島(島前地区)の中核的医療機関として役割を果たしています。 一般20床、療養24床、計44床の小さな病院です。

単身家族移住も大歓迎!!
ペット連れも可能です🐈
気になる方はHPをチェック

☞隠岐島前病院HP http://okidozenhospital.com/
☞RIKAjob https://rikajob.net/archives/hospital/okidozen

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