奄美での10か月~奄美大島編~(愛知県出身 看護師7年目)

2021.04.07
奄美での10か月~奄美大島編~(愛知県出身 看護師7年目) ジャパンハート 離島

前回の~与論編~に引き続き今回は~奄美大島編~ということで、私が奄美大島に移動してきて看護師として働く中で感じたこと、学んだことを綴っていきたいと思います。

奄美での10か月~奄美大島編~(愛知県出身 看護師7年目) ジャパンハート 離島

奄美大島の中心街から少し離れたところに、名瀬徳洲会病院があります。
奄美大島は与論島に比べると、島自体が大きいのは当たり前ですがとても都会の雰囲気があります。

お店もたくさんあり、生活するにはとても便利です。

私の配属された内科病棟は、患者さんの入退院も多く毎日忙しく働いていました。
こちらのスタッフの皆さんも、優しく嫌な顔ひとつせずに仕事を教えてくださり信頼できる方々で、チームワークの良い病棟でした。

私と同じように、「結の島ナース」という名称は違いますが、リカジョブと同じような制度で奄美大島に来て働いている看護師さんがたくさんいました。

与論徳洲会病院から奄美大島の名瀬徳洲会病院に移動してみて、与論にいては気づかなかった、名瀬徳洲会病院に来たからこそ気づけたことがありました。

それは、いかに「人を集めること」が大変かということです。

離島などの僻地は、どうしても医師や看護師などの医療者が不足しがちです。

与論徳洲会病院でも、ギリギリのスタッフの数でなんとかシフトを作って病棟を回していたので、看護師が足りないということは感じていました。

私の出会った看護師さん達の中には元々島の出身という人以外に、結婚して島に移り住んだ人、看護師派遣会社を通じて来た人、徳洲会グループの中の応援として来た人、

私と同じようにリカジョブや結の島ナースを通じて来た人など様々いて、そういう人達の力を借りて現場は回っているというのが現状です。

そのため奄美群島の病院全体として、島の看護師さんだけでは十分にスタッフの数をまかなえず、常に看護師確保のために各病院の看護部長さん達をはじめ、

人事担当の方たちが奮闘されているということを知りました。

名瀬徳洲会病院では2~3か月に1回、奄美群島の各病院から看護部長さんや人事担当の方たちが集まり(今はオンラインで各病院をつなぎ)、看護師の応募数の推移、各々の病院の看護師不足数の状況や看護師受け入れ体制についての報告、相談をする時間を設けています。
私はその会議に出席することで、奄美群島の厳しい現状を知ることになりました。

しかしその厳しい現状の中にもスタッフの方の地道な努力が実り、リカジョブや結の島ナースを通じて看護師さんがたくさん集まってきている、という明るい兆しがちゃんとあることも知りました。

名瀬徳洲会病院が奄美群島の中心を担い、各病院の状況を把握して、応募してくれた看護師さん達の希望を確認しながら、病院への配置をどうするのか決めています。

その他島入りの際の移動のことや、住む場所について、その後のフォローなど仕事は多岐に渡ります。

私が安心してスムーズに与論島に来られたのも、与論から奄美大島に移動してこられたのも、この制度の基盤を病院のスタッフの方々が作ってくださって維持してくださっているからこそだということを実感しました。

与論島でもそうでしたが、勤務を終える時には病院のスタッフの方々から「来てくれてありがとう。」という言葉をいただきました。でもこの言葉に対して、私がいつも思うのは「受け入れてくれてありがとう。」ということです。

もちろん、お礼を言ってもらうために来ている訳ではないですし、現地の皆さんが外から来た私たちを受け入れてくれて、忙しい中で時間を捻出して、仕事を一から教えてくださったり、フォローしてくださったりしているのですから。
こちらこそありがとう、が当たり前だと思います。

私はこれまで働いていて、こんなに大切に親切にしてもらったことはありません(笑)

そして看護師である自分が少なからず、島の人たちのために何か役に立つことができたということが嬉しかったですし、看護師という仕事がとても貴重な仕事だということを実感しました。

ここに来ていなかったら、見られなかった世界をたくさん見ることができて、大切な仲間もできて、本当に貴重な経験ができました。

島の方々から頂いたたくさんの愛情や感謝の気持ちは、少し恐縮してしまうし、こっ恥ずかしい気持ちにもなってしまいますが、素直に受け取らせてもらおうと思います。

そしてそれに恥じないよう、これからも頑張っていきたいと思います。

私は10か月の奄美生活を終えて島を離れますが、これからも何か島の皆さんのために何かできることがあればやりたいと思いますし、きっとまた、皆さんに会いに来たいと思うに違いないと確信しています。

最後に、奄美でお世話になった皆さんに、感謝をこめて、この~奄美大島編~を締めくくりたいと思います。

本当にありがとうございました!

奄美での10か月~奄美大島編~(愛知県出身 看護師7年目) ジャパンハート 離島

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