【長崎県対馬病院より】生活に不自由のない離島生活ができる対馬での地域医療の魅力(新潟県出身 看護師 6年目)

2024.02.06

長崎県対馬病院で 6ヶ月の勤務が終わります。
私がこの対馬病院へ来るきっかけとなったのは、「グローバル看護師・助産師人材育成研修」の国内研修先であったからです。
2023年8月から勤務が始まりましたが、もう6ヶ月経過しており本当にあっという間に感じます。

以前は群馬県の三次救急病院で5年間、消化器外科、内科を中心に働いていました。
配属された病棟は外科、内科、産婦人科でしたが、疾患に関わらず多くの方が入院されています。
配属されて、仕事にも生活にも慣れるまでに3ヶ月ほどかかり大変でしたが、分からないことを気軽に聞くことができる環境があり、こちらを気にかけてくれたからこそ乗り越えられたのかなと感じます。

対馬は海も山もある離島です。夏には海でSUPができ、海辺でBBQや花火をして楽しみ、12月には白岳にも登頂しました。
空気も澄んでいて夜には星空がとてもきれいに見ることができ蛍もみることができます。

生活面では病院近くにスーパーやドラックストア、ダイソーなどがそろっているため不便には感じませんでした。
他のRIKAjobメンバーと一緒にご飯に行ったり、地元の人と仲良くなり出かけたりと色んな方との交流も楽しかったです。

韓国とも近いので人生初の一人旅で韓国の釜山にも出かけたのも思い出です。
対馬で過ごしていて韓国人の方はとても多く見かけます。ハングルを覚えて交流するのも 1つの楽しみになるかもしれません。

対馬病院では、訪問看護ステーションが隣接されています。
本人の希望に応じて勤務期間中に訪問看護にも行くことが可能です。
私の場合、配属されて4ヶ月目で1ヶ月間、訪問看護へ行かせていただきました。
病棟に慣れた頃に訪問看護を見ることで、病棟での在宅支援の視点や訪問看護をみて生活背景を知ることでの関わり方を具体的に考えられるようになったと思います。
病棟で関わった患者さんや家族が退院し、在宅での生活の現状を知ることで病棟から在宅への継続した医療を学べるのがとても魅力的でした。

実際に訪問看護中に今でも印象に残っているエピソードをご紹介します。

A氏はパーキンソン病で在宅にて療養していた 80歳代の男性です。
仙骨部の褥瘡形成にて入院し、胃瘻造設も行いました。
在宅へ退院の方針となり、胃瘻造設と褥瘡処置の指導を実施し退院されました。

入院中は傾眠傾向であったA氏でしたが、退院後に調子のよい時にはベッドサイドで端座位になり、お手玉やボールでキャッチボールをしたり、元々機械をいじるのが好きだった経緯があり、知恵の輪でリハビリをしたりしました。

入院中には見られなかった活き活きとしていた笑顔が忘れられません。
帰省していた息子さんともキャッチボールをしている姿も見ることができて家族と過ごす時間の温かさか感じました。

元々訪問看護が導入されていましたが、妻と2人暮らしということもあり、在宅へ退院された後に新しく胃瘻の管理や栄養剤の注入、褥瘡処置を覚えて続けることは本当に大変でありサポート体制が必要だと思いました。
だからこそ、病棟看護師から訪問看護師への情報共有、ケアマネやMSWとの連携が継続した看護を行う上で重要視され、実際に見ることができました。

家族に寄り添い、患者と寄り添い、時間をかけながら生活と医療を支えていくその姿勢に、「できない」よりも「できる可能性や方法を模索する」関わり方にとても大切なものを感じ、私の看護師の在り方や大切にしたいことに繋がったと思います。

対馬で働き、この訪問看護と出会えたことは、看護師として何よりの財産となり、何十年後と振り返っても思い出す出来事と思います。
こう思えたのも、一歩踏み出して参加したからこそだと感じ、不安は大きかったですが、参加してみて見えてくる景色や学べることが多くあります。
もし、迷っている方へいたらぜひ一歩を踏み出してみてください。

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