【青森県 国民健康保険大間病院より】失敗できない採血 ~病院からへき地診療へ~

2024.06.11

本州最北端に位置する大間町は近年マグロ一本釣り、初せりで有名な「大間マグロ」が水揚げされる漁師町です。
また四方を山や海に囲まれた自然豊かな街です。
当院は大間町・佐井村・風間浦村の約7500人の地域包括医療を担う病院です。

診療の一環として、週に1回医師1名、看護師1名で佐井村へのへき地診療を行っています。無医村への診療は外来部門の看護師が対応していますが、RIKAjobからきた病棟看護師も大間を理解していただいたり、患者さんの生活を知る上でも同行してもらうこともあります。

診療所へは病院から車で1時間15分を要します。
運が良ければ北限の猿、ニホンカモシカなどの野生動物にも遭遇できます。
昼食後の1時間15分のドライブはまるでサファリパークを体験しているようです。

福浦診療所では近年あまり見かけなくなった紙カルテを使用しており、通常患者さんは10人位。私たちが到着するのをご近所さん同士が談笑しながら待ってくれています。
過去の情報を知りたい場合は医師がカルテを遡りくまなく手作業で探しています。

採血は看護師が伝票に記載をして検体を準備して実施します。
そして検体を病院へ持ち帰り検査室へ提出します。
同日での採り直しがきかないため検体を間違えていないか、また採血後の検体が凝固していないか一番気を使います。
言わば失敗できない本番1回の採血なわけです。
病院へ戻り、結果が出るまでドキドキです。

このように、アクセスや資源の乏しさの中で住民の健康を維持することは私たちの役割です。
今週も無事、福浦の皆さんは笑顔でした!!

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